① 法律上有効な婚姻関係が成立していること
日本法および相手国(申請人の国籍国)双方の法律において、婚姻手続きが適法に完了している必要があります。日本の民法は同性婚を認めていないため、外国で有効に成立した同性婚は本ビザの対象外です。また内縁関係(事実婚)や、本国法で重婚が認められている場合の第二夫人等も、日本の実務上は配偶者として認められません。
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SPOUSE OF JAPANESE NATIONAL
いわゆる結婚ビザ。「婚姻の実体」があることの立証が審査の中心となります。
OVERVIEW
日本人の配偶者、日本人の実子として出生した者、日本人の特別養子を対象とする在留資格で、いわゆる結婚ビザです。就労系の在留資格と異なり職種の制限がなく、あらゆる職種で就労できる点が大きなメリットです。その一方で、在留資格を悪用した偽装結婚を防ぐため、審査は年々厳格になっています。
単に市区町村役場に婚姻届を提出して法律上の婚姻関係にあるだけでは足りず、最高裁判所の判例(最判平14.10.17)でも「両性が永続的な精神的・肉体的結合を目的として真摯な意思をもって共同生活を営むこと」を本質とする関係であることが示されています。つまり「婚姻の実体」が伴っていることが大前提であり、婚姻関係が実質的な基礎を失い形骸化している場合は、在留資格自体が認められません。
REQUIREMENTS
日本法および相手国(申請人の国籍国)双方の法律において、婚姻手続きが適法に完了している必要があります。日本の民法は同性婚を認めていないため、外国で有効に成立した同性婚は本ビザの対象外です。また内縁関係(事実婚)や、本国法で重婚が認められている場合の第二夫人等も、日本の実務上は配偶者として認められません。
夫婦が協力・扶助し合って暮らすため、原則として同居していることが求められます。ただし単身赴任、病気治療、子の養育など客観的で合理的な理由がある別居は、生計を一にする実態や日常的な行き来があれば例外的に認められます。また、DV(家庭内暴力)から避難するための別居は正当な理由と判断され、更新等でも配慮されます。
日本で安定・継続的に婚姻生活を続けられる経済的基盤があるかが審査されます。家族滞在ビザとは異なり、必ずしも日本人配偶者の扶養を受けている必要はなく、外国人配偶者側の就労収入で生計を維持している場合でも許可されます。実務上の目安として、世帯の直近1年間の収入が「本人+被扶養者数×78万円」程度以上であることが一つの基準とされています。
POINTS TO PREPARE
以下のような事情があると、出入国在留管理庁はより慎重に審査する傾向があります。該当する場合でも、婚姻の実体を丁寧に立証する資料を用意することで、許可の可能性を高められます。
夫婦の年齢差が大きい場合(目安として20歳以上)
年齢差が大きいほど、より丁寧な審査になる傾向があります。知り合った経緯や交際のエピソードをまとめた説明書に、写真やメッセージ履歴などの客観的な資料を添えて提出することが重要です。
出会いのきっかけが結婚紹介所やマッチングアプリの場合
交際期間が短くなりやすいため、真摯な交際・結婚であることを、やり取りの記録や渡航記録などで具体的に示すことが有効です。
双方または一方に離婚歴・再婚歴が複数回ある場合
過去の婚姻がどのような経緯で終了したのか、合理的に説明できる資料を準備しておくと安心です。
夫婦間の共通言語によるコミュニケーションが乏しい場合
お互いの母国語や共通言語で日常的な意思疎通ができることは、婚姻の実体を示す重要な要素の一つです。
婚姻後も接客を伴う夜間の仕事を続けている場合
こうした就労を継続している事情がある場合は、それでも婚姻生活が真摯に継続していることを説明できる資料を準備することをおすすめします。
同居する住居が手狭な場合
同居の実態そのものが疑問視されないよう、居住状況が分かる資料(賃貸借契約書、間取り図、室内写真など)を用意しておくと安心です。
DOCUMENTS
在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の場合は必要書類が異なります。また、個々の事情により追加の書類を求められることがあります。
身元保証人には、原則として日本に居住する配偶者(日本人)がなる必要があります。ただし、日本人配偶者からのDV被害により避難しているケース、離婚調停・離婚訴訟中で関係が悪化しているケース、配偶者が服役中であるケースなど、配偶者の協力を得られない事情がある場合は、雇用主や友人・親族などを代わりの身元保証人とし、その経緯を説明した書面を添えて申請することが認められています。
IF THE MARRIAGE ENDS
日本人配偶者と離婚・死別した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ配偶者関係消滅の届出を提出する義務があります(入管法19条の16第3号)。届出を怠ったり遅れたりすると、次回以降のビザ更新や他の在留資格への変更申請で不利に扱われることがあります。
離婚・死別により「日本人配偶者の活動」を正当な理由なく6か月以上行わずに在留していると、在留資格が取り消される対象となります(入管法22条の4第1項7号)。引き続き日本での在留を希望する場合は、速やかに他の在留資格への変更を検討する必要があります。
離婚後も日本での在留を続けたい場合、実務上は「定住者(告示外定住)」への変更が選択肢となります。日本人と概ね3年以上の婚姻関係(同居生活)が継続していた実績、自立できる収入、最低限の日本語能力、税金・保険等の公的義務の履行があれば認められる可能性があります。DV被害が原因の離婚や、日本人の実子を親権者として監護・養育している場合は、婚姻期間が3年未満でも人道的な配慮から認められやすい傾向があります。
FAQ
交際期間の長短だけで判断されるわけではありませんが、婚姻に至った経緯を裏付ける資料(連絡履歴、訪問記録、費用負担の記録など)を丁寧に整えることが重要です。特に出会いのきっかけがマッチングアプリ等の場合は、より具体的な立証が有効です。
原則として日本居住の配偶者(日本人)が身元保証人になります。ただし、DV被害からの避難中、離婚調停・離婚訴訟中、配偶者が服役中などの理由で配偶者の協力を得られない場合は、雇用主や友人・親族等を身元保証人とし、その経緯を説明した書面を添えて申請することが認められています。
はい。離婚・死別した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ「配偶者関係消滅の届出」を提出する義務があります(入管法19条の16第3号)。また、正当な理由なく配偶者としての活動を6か月以上行わないでいると、在留資格が取り消される対象になります(入管法22条の4第1項7号)。引き続き日本に在留したい場合は、「定住者」等への在留資格変更を速やかにご検討ください。
もちろんです。不許可の理由を出入国在留管理庁に確認したうえで、婚姻の実体の立証や生計要件など何が不足していたのかを分析し、再申請の見込みをお伝えします。ご自身で申請された案件、他の事務所にご依頼された案件からのご相談も承っています。
案件の内容(新規の呼び寄せか、在留資格変更か、不許可からの再申請かなど)によって異なるため、一律の金額はご案内していません。無料相談の上で正式なお見積りをご提示します。
参考:出入国在留管理庁:日本人の配偶者等(出入国在留管理庁 公式サイト)。制度は改正されることがありますので、実際の申請にあたっては最新の情報をご確認いただくか、当事務所へご相談ください。
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山口 忠士代表行政書士
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